期限が迫るC型肝炎訴訟 給付金の流れと弁護士に頼むメリット

1 そもそもC型肝炎訴訟とは

C型肝炎訴訟とは、後天性の病気にかかった際に、
フィブリノゲン製剤又は第\因子複合体製剤といういわゆる血液製剤(国が認可したもの)を投与されたことで、
C型肝炎になってしまった人々が、製薬会社や国を被告として、
損害賠償請求を行っている訴訟のことを意味します。

 

2 基本合意書の存在

この訴訟については、国の過失等について、従来から争われてきており、
平成14〜19年の間に東京地方裁判所・名古屋地方裁判所・大阪地方裁判所・
福岡地方裁判所・仙台地方裁判所の5地方裁判所でそれぞれ異なる判断が下されました。
もっとも、大阪高等裁判所での和解が難航したことから、
]この問題については(被害者には明らかに救済の必要性が認められることから)、
法律を制定することによる解決が図られることになりました。
そこで、平成20年に特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第\因子製剤による
C型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法が制定され、
これに基づいて政府と弁護団の間に基本合意書が取り交わされました。
その内容としては、原告(実際に被害者となってしまった人)にこれらの血液製剤の投与の事実があり、
実際に、C型肝炎を発症しており、C型肝炎の発症と投与の間に因果関係が認められるのであれば、
国は損害賠償を支払うし、時効の援用(主張)もしない、というものです。
これを生かした損害賠償請求を行うことがC型肝炎訴訟においては重要なのであり、
特に因果関係の立証をきちんと行う必要があります。

 

ここで弁護士の出番です。
因果関係の立証は、裁判官を納得させられる正確なレベルまで行う必要があります。
つまりは原告となった人がC型肝炎を発症したのはこれらの血液製剤の投与のせいである、
と証明することは、例えば発症時期や、
他に考えられる原因がないことなどを駆使していくことになります。
この手続きは法の専門家である弁護士に委任するのが妥当でしょう。

 

3 気を付けるべきこと

合意書が存在している以上、弁護団でなくとも、弁護士に依頼してC型肝炎訴訟を提起し、
上記の事項を証明すれば、基本的には損害賠償金を得ることができます。
もっとも、それも未来永劫請求できる、というわけではありません。
合意書の有効期間は、平成20年1月15日から10年間とされており、その「タイムリミットが迫ってきています。
訴訟を提起すれば、とりあえずは合意書の適用は受けられますが、
上記のように一定の証明は原告、つまりは患者の側で行う必要があります。
その準備等に手間取ると、訴訟提起が間に合わない、等ということになりかねません。
自身がC型肝炎の訴訟の原告になり得ると考えている人は、
証明に必要な証拠の相談なども含めて、早めに弁護士に相談することでしょう。

 

4 弁護士費用について

合意書には損害賠償額の10%を弁護士費用とする、との条項があります。
また、これらの薬害訴訟の弁護団には、着手金を請求しない、という方針をとっている事務所も少なからず存在します。
正直な話、この手の訴訟は弁護士の腕はあまり関係がありません。
証拠を淡々と集め、淡々と訴訟提起していくことになります。
なので、正直、弁護士の評判などをそこまで気にする必要もない事案と言えてしまいます。
そうであるならば、素直に着手金無料・初回相談無料の事務所をホームページ等で探して訪れ、
実際に弁護士に会ってみて、信頼できると感じればその弁護士に依頼してしまうのも一つの手です。
そうすれば、実質的には無料で訴訟手続きが進行し、損害賠償額の中から、
弁護士費用も補えてしまう可能性すらある、ということになります。